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【Kiro】仕様駆動開発って実際どんな感じ?
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目次
はじめに
皆さんこんにちは!パーソル&サーバーワークスの榎本です。
いよいよW杯が近づいてきて、最近は海外サッカーなども見ながらワクワクを抑えきれずにいます。
北中米開催ということで、日本時間で言うと早朝や午前中の試合が多いですが、可能な限りたくさんの試合を見たいと意気込んでます。
この機に社内でもサッカー観戦の面白さを布教しようと思っている今日この頃です。
さて、今回は先日社内のミラカツという企画で実現したKiroのワークショップに参加させていただいたので、そこで体験した仕様駆動開発に関する所感を中心に本ブログでお伝えできればと思っております。
ミラカツについては以下社内ページをご覧ください。
【ミラカツ】約100名規模でKiroワークショップを開催(2026年4月16日)
本記事の目的
Kiroの仕様駆動開発の体験談を発信し、読者の方の概要把握の一助となること
備考
今回の記事ではKiroの具体的な使用方法などは扱わず、あくまでKiroの特徴や概要、使用した感想を中心に記載しております
Kiroとは?
KiroはAWSが提供するAI駆動の統合開発環境(IDE)です。自然言語のプロンプトから要件定義、設計、実装、テストまでを自動生成するエージェント型ツールとなっております。
詳細は以下AWSのブログがわかりやすいのでご参照ください。
Kiro のご紹介 - プロトタイプからプロダクションまで、あなたと共に働く新しい Agentic IDE
仕様駆動開発とは
仕様駆動開発(SDD: Spec-Driven Development)とは、コードを書く前に仕様を明文化し、それをベースとして、設計・実装・テストを一貫して行う手法です。
バイブコーディングとの違い
バイブコーディング(Vibe Coding)は、AIと自然言語で会話しながら都度コードを生成し、素早くプロトタイプを作る手法です。 一方、仕様駆動開発(SDD)は、明確な仕様書・設計書を元に、論理的整合性と品質を担保して開発する手法です。
AIと会話しながら理想の成果物に共に近づけていくのがバイブコーディング、AIと事前に成果物の認識を合わせた上で、その通りにAIに実装させるのが仕様駆動開発となります。
| 観点 | バイブコーディング | 仕様駆動開発(SDD) |
|---|---|---|
| 進め方 | AIと会話しながら都度コードを生成 | 仕様書・設計書を先に作成してから実装 |
| スピード | 速い(すぐに成果物が出る) | 遅め(事前準備に時間がかかる) |
| 品質・整合性 | ブレやすい | 仕様に基づくため一貫性が高い |
| 向いている場面 | プロトタイプ・アイデア検証 | 実運用向けサービス・チーム開発 |
| ゴールの明確さ | 曖昧になりやすい | ドキュメントで常に確認できる |
実際にKiroで仕様駆動開発をしてみてどうだったか?
率直な感想は以下の通りです。
- 要件定義や設計と、実現のためのタスク設定などまでAIがやってくれるのはシンプルに凄い
- 事前にドキュメントでAIと人間の間の認識すり合わせをした上で進めていくので、迷った際にそのドキュメントに立ち返ることができる安心感がある
- 一方でバイブコーディングよりも成果物完成までに時間がかかるケースが多い
それぞれ掘り下げて記載いたします。
要件定義や設計と、実現のためのタスク設定などまでAIがやってくれるのはシンプルに凄い
Kiroに対して、作成したいものに関してざっくりとした自然言語で投げかけても、要件定義書や設計書の高品質なドキュメントで落とし込んでくれる点と、そこに記載されているものを作るためのタスクの洗い出しまでしてくれる点が凄いなと感じました。
言うなれば優秀なPM・PLがお客様のご要望をヒアリングして即座にドキュメントを作成し、すぐにドキュメントレビューに入ることができるようなイメージです。
今までウォーターフォール開発においてはヒアリングや要件定義書・基本設計書の作成・WBSでのタスク・スケジュールの整理などに時間がかかっていたところを、Kiroが即座に実行してくれることで相当な工数削減に大きく貢献できるのではないかと感じました。
事前にドキュメントでAIと人間の間の認識すり合わせをした上で進めていくので、迷った際にそのドキュメントに立ち返ることができる安心感がある
バイブコーディングをしていると、想定と違うコードが生成された際に再度自然言語でAIに投げて修正するかたちで進めていくケースが多いように感じますが、行ったり来たりを繰り返しているうちにAIも自身も結局今どうなっているのか、現時点でのゴールはどこになっているのかを見失う可能性もあると思っています。
仕様駆動開発であれば、AIも人間もそのドキュメントに帰ってくればゴールが把握できるので、その点の安心感は大きいと感じました。
言うなれば会社のミッション・ビジョンのようなものでしょうか。 仕事を進めていく上で想定外のトラブルに遭遇したり、シンプルに仕事が上手くいかず悩んでしまった際、ミッションやビジョンに立ち返ることでそこから自身および会社が進むべき道を再度検討することに繋がる点が近いと感じました。
一方でバイブコーディングよりも成果物完成までに時間がかかるケースが多い
ドキュメント通りに進めていくことで着実にゴールに向かって進んでいくことはできるのですが、そこまでの数多くのタスク実行などで、バイブコーディングに比べると成果物のコード全体ができるまでにはどうしても時間がかかってしまうケースが多いようでした。
実際に今回参加させていただいたワークショップでも、仕様駆動開発を試した方はバイブコーディングで進めた方よりも成果物完成までに時間がかかっていた印象があります。 実際に私も仕様駆動開発で進めていたところ、所定の時間内に成果物を完成させることができませんでした...
(Kiroは仕様駆動開発だけでなく、バイブコーディングでの開発も選択・実行することができます)
とにかくスピード重視で今投げかけたプロンプトを実現するための成果物を作りたいときは、バイブコーディングの方が向いているかもしれません。
まとめ
AIコーディングは様々なツールが日々登場・進化しており、全てキャッチアップすることはなかなか難しいですが、可能であればいろんなツールや手法を試してみて、その場にあった選択をできるようにしたいと感じました。
私に関しては、今まではバイブコーディングが主でしたが今回仕様駆動開発を体験してそのメリットも肌で感じることができたので、実運用向けのサービス構築などでは是非とも活用してみたいと思います。
また、このような体験型のイベント・ワークショップがあることはとても有難いと感じました。
運営の方々に感謝しながら、自己研鑽を継続していきます。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました!
この記事は私が書きました
榎本 将希
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