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AWSの合弁会社立ち上げで奮闘した私の記録
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こんにちは!企画Gの木川です。
私が、パーソルクロステクノロジーとサーバーワークス社の合弁会社立ち上げに参加した際の奮闘記です。
ジョイントベンチャー立ち上げの中で、成功したトピックスと失敗したトピックスを1つずつご紹介します。
この経験がどなたかのお役に立てばと思います。
自己紹介
経歴
2005年に株式会社インテリジェンス(現パーソルキャリア)に入社し、分社・合併等を繰り返しながら現在はパーソルクロステクノロジーに所属しておりパーソル&サーバーワークスで勤務しています。
入社当初は営業アシスタントとしてエンジニア派遣部門に参画してから、20年ほど人材派遣に携わってきました。
- 6年ほど営業アシスタントとして業務を行い、派遣営業のサポート業務を行う新部署立ち上げの機会をいただき、アシスタント職から企画職へ転換
- その後、ミドルバック部門の業務効率化・生産性向上をミッションにシステム導入・ツール・RPAツールの開発等を担当
- 2023年の合併には派遣システムの情報移管や請負業務のBP管理部門の立ち上げ等を担当
- 本プロジェクトに参画する直前は、派遣営業の新人研修の運営メンバーを担当
プライベート
- 元気な男子2名の母
- 趣味はMicrosoft製品でツール作成すること、WEBサイト制作(HTML・CSS・JavaScript・PHP)
基本的にコードを書くことが好き。難しいことは出来ない。 - 体を動かすことも好き
新会社立ち上げPJTでのミッション
- 派遣営業の基幹システム周りの導入
- 派遣営業の業務設計・フロー設計
PJT立ち上げから4ヶ月で基幹システムの選定~カットオーバーまで完遂
4ヶ月で基幹システムの導入なんて、無理だろ!!!というところからのスタートでした。
これは私一人で成し遂げたことではなく、一緒にPJTに参画していたシステム企画部門のメンバーの多大なる力を借りてやり切れたことでした。
まず、顧客との契約や請求業務は極力「紙」を使わないオペレーションにすることを目標として組み立てることにしました。
これは私自身営業アシスタント時代から新規部署立ち上げて営業サポート部門を立ち上げた時に苦労したポイントでした。
「WEB」で完結できるオペレーションを各フェーズにおいて「レギュラー」とし、「紙」を使うオペレーションを「イレギュラー」と位置付けました。
このようにしっかりポリシーを決めた上でそれに合うシステムを検討対象としたため、カスタマイズすることなく、標準機能のみで導入することが出来ました。
導入期間も劇的に短縮し、導入コストも最小限に抑えることが出来ました。
システム導入する際には、「あれもこれもできるようにしたい!楽にしたい!」と思うことと思います。
システムは魔法ではないので、何でもできるようにするには大変労力がかかります。
特にジョイントベンチャーを立ち上げるときには、会社の方針がいつどのように変わるかが見えないので、フットワーク軽く「変える」ことができる必要があると感じます。
大きくカスタマイズしていると「変える」ことも困難になるので、極力「デフォルト」で導入できるとよいのではないかと思います。
教訓 ①
業務に合わせてシステム導入をすることも大事ですが、システムに合わせて業務を組み立てることも同じぐらい重要なのだなと学びました。
おかげで、短期間での基幹システム導入だったにもかかわらず、PJT終盤は余裕をもって過ごすことが出来ました。
余談ですが、業務フロー構築の方では「イレギュラー」となると、営業が苦しむオペレーションにすることにより、「イレギュラー」が最小限になる運用も実現できました。
新会社立ち上げ後
なぜか情報システム担当に任命される
新会社営業開始直前に「情報システム担当」がいないことに気付いたようでした。
経験がないにもかかわらず、パーソルでの社歴が長く業務知識がありそうという理由で私が担当に任命されました。
エンジニア経験ゼロ、AWSのAも知らない私が情報システム担当ですって?無理ですが、、、と丁重にお断りしたものの
社長の「お前しかいない」という励まし(もしくは無茶振り)にぐいぐい押され、「一次受けだけなら・・・」気づけば引き受けていました。
ふたを開けてみるともちろん「一次受けだけ」ではなかったのですが、、、
トレーニング環境が準備できていないことが発覚
2024年4月、新会社営業開始後にエンジニアのトレーニング環境が整っていないことが発覚しました。
アゴが外れるかと思いました。
当社にとってトレーニングはサービスの一つの柱です。
7月から新会社でトレーニングを始めるのに、PCもアプリ類も運用も整ってない。
正直、トレーニングは自分担当の箇所ではないから知らんぷりしようと思いました。
AWSは全然わからないし。情シス担当とはいえどもお役に立てる気がしない。
とはいえ、この件を調整しているメンバーの会話はIT素人の私からしても、
「なにいってるんだ???この人たち」
レベルで、どう考えても7月に整う気がしない。
「関わらせていただきます。。。😢」
関わったとたん、今まで検討してきた人が順繰りにフェードアウトしていきました。ちーん。
トレーニング環境の整備と思いきや、、、
トレーニング環境の整備するにあたり、既に導入済みのシステムとの接続等を確認していると、そのシステム類がパーソルの規定レベルに達していないことが発覚😢
プラン変更の必要性を伝えると、社長には「また費用かかるの~」とため息をつかれる始末。
心の中で「ちっくしょ~~~導入したの私じゃないし~~~」と思っていました。
準備期間はつらかった
前提として、環境の準備はパーソル側で行う、トレーニングの実施はサーバーワークスからの出向者が行う体制です。
なので、実際利用するのはサーバーワークスからの参画メンバーなのですが、パーソルグループを理解しているメンバーが環境構築を主導する必要がありました。
週次でMTGを行いながら必要な準備をスタート。
外部要因により、結果、予定の1ヶ月遅れの8月からトレーニング開始することになりました。
ハード・ソフト両面の準備とトレーニング中・トレーニング後というフェーズ毎に利用システムの定義を3ヶ月で行うことは難しすぎましたので正直助かりました。
パーソルグループ内でトレーニング関連アプリの利用許可を取るために、利用規約やシステムの仕様書などとにらめっこ。
英語の仕様書、何が定められているかじっくり読まなきゃ理解できない英語から直訳された日本語の利用規約。
審査部門からは何度も差し戻しをいただきました。
この時には何のシステムを使う等、考えなければいけないことが山積みで数ヶ月はつらい日々となりました。
間に合わなかったら36名のトレーニングが止まるとのプレッシャーとの闘い。
ただ、弱音を吐いている場合ではなく、一歩ずつ前に進めるだけ、、、
見通しがついてからは、するするといろんなことがうまく流れていき、8月にトレーニング環境をリリースすると抜け殻になってました。
リリース後の反応
リリースに伴い、トレーナーの皆さんはもちろん、トレーニーの皆さんも移行が発生しました。
物理的に利用するものだけではなく、パーソルとサーバーワークスでは業界が違いますし、業務プラットフォームも違いました。
文化もかなり違いますので、リリース後は皆さん「違和感」があったかと思います。
実際にネガティブは発信も目にしましたし、直接お声もいただきました。
何かクリティカルな「これ!」という問題があるわけではなかったようなのですが、「違い」に対する不満がくすぶっていたという感じなのでしょう。
私としては、エンジニアのトレーニング環境としてベストなものではないとは思っていましたが
要望をいただいたものをすべて準備もしましたし、もちろんその時の最善の準備が出来たと思っておりました。
なので、前向きな改善要望をいただきたかったのです。
とはいえ、まだ一緒に業務をし始めて数ヶ月で言い辛かったと思います。
中々改善要望が出てこなく、しばらくギクシャクした雰囲気を感じました。(たぶん私の被害妄想)
飲み会で社長・上司・同僚に愚痴をさんざん聞いてもらいました。(すみません)
教訓 ②
こうなる前にできることがあったのでは???
そうなんです、絶対あったのです。
私は基本努力を人に見せるのが嫌いなので、自分で消化するタイプです。
※そんなにつらいと思うこともあまりないタイプでもありますが。
そして会社立ち上げたばかりだったので、前向きに発言できない問題だらけの状況を
皆さんに共有すると雰囲気を壊してしまうだろうと思い、特に全体に詳しい状況共有などはしていなかったのです。
これが良くなかったと自分では思っています。
皆さんお忙しいだろうから「自分で何とか」と当時は思っていましたが、
当社には困っている人を放置しない文化があるので、オープンなコミュニケーションをしていれば、助けになってくださった方が出てきたと今ならわかります。
全体で協力して乗り越えていたら、最終的に「共感」してくださる方が増え、
成し遂げたことに対して、温かい視線とお言葉になっただろうと思っています。
そして改善していくことに対しても前向きに進めていただけたのではないかと思います。
このことはその後のプロジェクトでも同じことを感じることとなり、経験を活かすことが出来ました。
締めのことば
パーソル&サーバーワークスは営業開始してちょうど1年になります。
ハードな1年でした。でも充実した1年でもありました。
お話ししたように、よい経験もよい失敗もしました。
ジョイントベンチャー立ち上げの混乱を楽しみながら成長していきたいと思います!
私の経験がどなたかの参考になれば幸いです。
この記事は私が書きました
木川 美奈子
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