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【AWS re:Invent 2025】Matt Garman 氏の基調講演を自分なりに整理してみました
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目次
AWS re:Invent 2025 に参加してきました。今回は、Matt Garman 氏の基調講演を自分なりに整理してみます。 AWS は AI 分野で強い印象が薄いと言われがちですが、今年の発表は "どこで戦うのか" をかなり明確に示した内容でした。
YouTube:https://www.youtube.com/watch?v=q3Sb9PemsSo&
🔑 Keynote のメッセージ
Garman CEO のメッセージを一言でまとめると、 「AIを中心に据えたクラウド基盤に再構築する」 という方向性でした。
具体的には次の3点です。
- AI前提のクラウド基盤へ(Compute / Network / Data / Security の再設計)
- インフラ・モデル・エージェントの三層統合
- 企業が AI を安全に大規模導入できる土台づくり
🧱 発表された主なアップデート(4カテゴリ)
※公式まとめ:https://aws.amazon.com/jp/blogs/aws/top-announcements-of-aws-reinvent-2025/
- AIインフラ:トレーニング/推論に最適化したカスタムチップ、AIクラスタ
- 推論・モデル基盤:独自データでモデルを訓練できる環境や、モデル管理機能の強化
- データワークフロー:データ準備、統合、ガバナンスを一元管理する仕組み
- AI エージェント:安全性を考慮した業務自動化エージェントの構築を支える基盤
🎯 AWSがAIネイティブ宣言をしたけれど...
Azure や Google Cloud と比較して改めて考えてみます。
他クラウドとの違い
- Azure:「アプリケーションとしてのAI活用」を届ける能力が高い
- Google Cloud:「モデル性能 × データ基盤 × 開発者体験」に強みを持つ、総合AIクラウド
- AWS:「AIを安全に大規模運用するためのインフラ層」に最も注力する。
企業が AI を本番導入する際、モデル以前に膨大な課題が積み上がります。
- データ統合・アクセス制御
- セキュリティ・ネットワーク
- 推論スケールとコスト
- 監査・ガバナンス
- 既存システムとの接続
- エージェントの安全性
最も負荷が高く、事故が起きやすい領域です。 もともとクラウドインフラに強みがあるAWSはこの部分をクラウド側で吸収・標準化する "AI基盤" に進化しようとしています。 つまり AWS のAI戦略は、「AIを実用化するための巨大インフラを確実に押さえる」というものです。
🔎 個人的なまとめ
- これからのエンジニアには クラウド × AI運用 のハイブリッドスキルが求められる
- AWSのユースケースは「ホスティング」から「AI自動化ソリューション」へシフトする
- 移行期はレガシー共存・移行コスト・運用難易度の上昇で混乱が起きやすい→ ここを理解して提案できるエンジニアは価値が上がる
この記事は私が書きました
河野 桂子
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