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AWSエンジニアがPythonデータ分析試験を受けてきた!
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目次
はじめに
皆さんこんにちは!パーソル&サーバーワークスの三宅です。
ここ最近は天気が悪くて犬の散歩に行けず、愛犬と一緒に家で過ごすことが多くなっています。
私は現在AWSエンジニアとして、機械学習モデルの推論処理をREST APIとして公開するシステムの開発を主に担当しています。 隣の部署では機械学習の専門チームがモデル構築などの課題に取り組んでおり、部署間で連携して日々業務を行っております。
私の業務では、機械学習モデル自体を作ることはそう多くはありませんが、「このモデルの結果をどうやってユーザーに返すか」「APIに送られてくるデータにどういった処理をして推論エンドポイントへ渡すのか」といった、モデルとユーザーの橋渡しの部分を考える機会は多いです。私も時々簡単なモデルを作成し、REST APIから推論処理までの一連の流れを検証することもあります。そんな中で、より適切なAPI設計やデータ処理の判断ができるよう、機械学習領域におけるデータ分析スキルを体系的に身に着けたいと思うようになり、Python3エンジニア認定データ分析試験を受けてきました。
先日無事に合格できましたので、AWSエンジニアとしての視点から得られた知見について共有いたします。
Python3エンジニア認定データ分析試験とは
Python3エンジニア認定データ分析試験は、一般社団法人Pythonエンジニア育成推進協会が主催する試験で、Pythonを使ったデータ分析の基礎や方法を問う資格試験です。Python3エンジニア認定基礎試験がPythonの基本文法を中心とした試験であるのに対し、こちらのデータ分析試験はその名の通り、データ分析に特化した内容となっています。
- 試験の基本情報
- 問題数: 40問(すべて選択問題)
- 試験時間: 60分
- 合格ライン: 70%(28問以上の正解で合格)
- 受験料金: 一般11,000円(税込み)、学生5,500円(税込み)
- 試験会場: 全国のオデッセイコミュニケーションズCBTテストセンター
試験はNumPy、pandas、Matplotlib、scikit-learnといったライブラリを中心に出題されます。主教材である「Pythonによるあたらしいデータ分析の教科書」から、pandasが17.5%、scikit-learnが20%と高い割合を占めています。
試験に関する他の内容の詳細は「Python 3 エンジニア認定データ分析試験(公式ページ)」をご参照ください。
データ分析試験を受ける前のスキル
- Python3エンジニア認定基礎試験は取得済み
- AWS-MLA、MLSは取得済み
- 元インフラエンジニアのため、Pythonとはほぼ無縁
データ分析試験の勉強で使用した教材
認定スクールであるプライム・ストラテジーが提供している無料の模擬試験サービスです。本番と同じ40問形式の模擬試験が3回分用意されており、試験の雰囲気や問題の傾向を掴むのに役立ちました。解説動画も用意されているので、間違えた問題については理解が深まるまで復習することができます。
スマートフォンアプリで手軽に学習できる問題集です。通勤時間を活用して問題演習ができるため、スキマ時間の学習に重宝しました。問題の解説もわかりやすく、特にpandasやNumPyの基本操作について反復練習するのに適していました。移動中でもコードを確認しながら学習できる点が便利でした。
データ分析試験の主教材です。データエンジニアの役割から始まり、NumPy、pandas、Matplotlib、scikit-learnまで体系的に学習できます。断片的に知っていた機械学習の知識を、理論的背景とともに整理できる書籍でした。
学習の進め方については、PRIME STUDYの模擬問題を中心に据えて、わからない部分や理解が浅い箇所を教科書で補完するという方法を取っていました。
データ分析試験を勉強するメリット
私が感じたメリットは以下になります。
入力データとモデルの橋渡し処理をより適切に判断できる
REST API開発では、ユーザーからの入力を受けてAmazon SageMaker(以下、SageMaker)に正しく渡し、結果を返すという役割を担います。モデルがどんな前処理を必要としているか、どういうデータ構造を期待しているかを理解していないと、API側での処理が場当たり的になってしまいます。今回の学習を経て、NumPyやpandasの操作、欠損値処理、特徴量の扱い方を体系的に理解できたことで、「API側でどこまで整形するか」「どの形式でSageMakerに渡すのが最適か」を判断する材料が増えたことは大きなメリットだと感じています。
AWSの機械学習サービス(SageMaker等)やAWS認定試験(MLA、MLS)の学習との親和性が高い
既にMLA、MLSを取得していましたが、今回データ分析の基礎を学んだことでAWSでの内容がより実践的に理解できるようになりました。データの前処理や特徴量エンジニアリングの基礎を学んだことで、SageMakerの機能をより理解しやすくなり、AWSで機械学習を始める際のとっかかりにも良いと感じました。
まとめ
AWSエンジニアとして、Pythonデータ分析試験の学習は非常に有益でした。機械学習領域では技術の進歩が早く、新しいサービスや手法が次々と登場しますが、データ分析の基礎知識は変わらず重要となってくるかと思っています。機械学習関連の知識を体系的に学びたいと考えている方には、ぜひPython3エンジニア認定データ分析試験の受験をおすすめします。きっと日々の業務に活かせる知識が得られるはずです!
この記事は私が書きました
三宅 啓右
記事一覧2025 Japan All AWS Certifications Engineers 猫派でしたが最近犬派になりました。
